引き墓をされ檀家になられた方の元菩提寺が、廃寺(はいじ)となっていたそうです。
兄弟全てが関東と大阪に住むようになり、当寺への引き墓を決意されました。
元の菩提寺は日本海側にあり、行くだけで10時間ほどかかるそうです。
維持管理も出来ないほど檀家数が減り、本堂の痛みも激しく、取り壊し廃寺とするほかなかったようです。ほとんどの元檀家は、十数キロ離れた同じ宗派の檀家となりました。
その方はお墓はあってもお寺が無い状態でした。
中には廃寺にせず、プレハブ(勉強部屋)を本堂にしたところもあります。
みっともなくても雪の重みにも絶えるプレハブなら、廃寺にしなくとも維持管理できますからね。
私も県内の山中にあるお墓の引き墓を手伝いましたが、その内二ヶ寺がかなり昔に廃寺となり、菩提寺が無い状態でした。
戒名も途中から宗旨違いになっており、色々な宗旨が混ざっている家もありました。葬儀は役場や学校などに勤める僧侶、神職に頼んでいたそうです。
当寺に移すに当たり、無料で戒名を付け直しました。
ここ数十年でお寺が三割とも半分とも言われるほど廃寺になるそうです。
今はまだ良いですが、将来の事を思うと不安になることもあります。
埼玉のお寺も安穏としていられる時代ではありません。
当地でも廃寺が数件あると聞いています。
以前山中にある地域に行きましたが、廃仏毀釈で神社になった後、神社も取り壊されている所がありました。
神社はもっと大変なようです。
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